数珠という仏具は、仏教徒であれば必ず持っているものです。
ですが、仏教徒でない人であれば普段使うことがありませんから、お葬式の際にも必要なのかどうか、疑問に感じることもあるでしょう。
ここでは、お葬式の際に数珠が必要なのかどうか、ということを解説していきます。
お葬式に数珠は必須ではない
日本人的な感覚として、お葬式といえば、数珠は必ず持っていなければならないと思っている人も多いです。
ですがお経を唱えるのはお坊さんの役目で、参列する人は手を合わせるだけですから、実は必ずしも数珠を持っている必要はありません。
そもそも参列者には、仏教徒でないという人がいて当たり前ですから、仏教の道具である数珠を持っていない人がいることもまた、当たり前です。
これらのことから、お葬式に必ずしも持たなくて良い数珠ですが、お世話になった方には数珠を持ってしっかりと手を合わせたいというときもあるでしょう。
亡くなった方に礼節を尽くし、数珠を持って向き合いたいというときには、やはり数珠は必要なものといえます。
お葬式では数珠が販売されていることがありますので、急遽亡くなった方に対して想いがこみ上げてきた、というようなときには購入した後に手を合わせるようにすると良いでしょう。
また、周囲の目線にも注意したいところです。
高齢の方だと、数珠を持つのは当たり前のマナーとして認識していることも、少なくありません。
手を合わせる際に手に数珠を持っていないことで、そういった高齢の方や周囲の方の目には、マナー違反や常識がないというように映ることもあります。
そんなことにならないようにと考えるのであれば、本式数珠は必要ありませんが、略式数珠程度はやはり持っていた方が良いといえるでしょう。